シャンプーでアレルギーが起こりやすい方の中には、無添加シャンプーやオーガニックシャンプーを考えている方もいるでしょう。
ですが、オーガニックシャンプーだからといってアレルギーが起こらないというわけではないのです。
その理由は、
1)名前だけのオーガニックシャンプーで、化学成分が多く使われている。
2)自然の成分に対してアレルギー反応を起こす
の2つが考えられます。
詳しくご説明していきたいと思います。
1.名前だけのオーガニックシャンプー
日本にはオーガニック認証の規格がないため、1種類だけオーガニック成分が入っているだけでもオーガニックシャンプーとして売られています。
オーガニックシャンプーを買ったつもりが、化学成分がガッツリ使われたシャンプーを使っている場合があるのです。
オーガニックシャンプーを選ぶときは、USDAやCOSMOSなどの海外のオーガニック認証を取得したシャンプーを選ぶようにしましょう。
こちらの記事も参考にしてみてください。
-
-
経皮毒のない安全なオーガニックシャンプーってあるの?
オーガニックシャンプーでも、経皮毒の原因となる成分が使われているシャンプーがたくさんあります。ここでは、本物のオーガニックシャンプーとはどんなものか、また安全なオーガニックシャンプーの選び方についてもご紹介しています。
2.天然成分でもアレルギーを起こす
本物のオーガニックシャンプーを選べばアレルギーが起こらないかといえば、そういうわけでもありません。
天然の成分に対してもアレルギー反応が起こることがあるからです。
そば粉や小麦粉でアレルギーを起こすのと同じです。
無添加シャンプーの中にも小麦が原料の成分が使われているものがあります。
シャンプーや化粧品に使われている、加水分解コムギがそうです。
加水分解コムギは基本的に害はないものであり、使用しても大きな肌トラブルは起こさないと考えられています。
しかし、小麦アレルギーの人は別です。
加水分解コムギにはグルパール19Sが含まれており、これがアレルゲンとなりトラブルを引き起こします。
もしも小麦アレルギーの人が加水分解コムギ入りのシャンプーを使用してしまうと、シャンプーが付着した部分に蕁麻疹や赤い発疹ができることでしょう。
加水分解コムギ入りシャンプーを使用後数日してアトピーが出現したり悪化したりした場合には、原因が小麦であるとも考えられます。
過去には小麦アレルギーではない人が加水分解コムギ入りの石鹸を使用し続けて、小麦アレルギーになった経緯があります。
アレルギーは突然発症してしまうため、現在小麦アレルギーでないという人も加水分解コムギ入りの商品を使うときは気をつける必要があるでしょう。
このように、どんなに高級だったり肌に優しい商品だとうたっていたりしても、絶対にアレルギー反応が出ないということはありません。
シャンプーを選ぶ際には「天然由来」という言葉に気を取られるのではなく、「〇〇成分配合」と書かれている方に注目しましょう。
新しいシャンプーを使用する前には、必ずパッチテストを行うことも大切です。
パッチテストでアレルギー反応があれば、残念ながらそのシャンプーはあなたには合わないということになります。
シャンプーを購入する際は天然か人工か、あるいは植物由来か鉱物由来かにこだわらず、自分の体質に合ったものも選ぶようにしてください。
3.シリコンでアレルギーを起こすことはほぼ無い
化学物質であるシリコンもシャンプーに含まれていることが多くありますが、こちらはアレルギーの心配をあまりしなくても大丈夫といわれています。
シリコンが含まれているシャンプーは良くないといわれることもありますが、シリコンには肌に対する刺激がほとんどなく、アレルギーを引き起こす可能性はほぼないと考えられているからです。
シリコンは水にも油にもなじまないという性質上、私たちの肌から成分が吸収される可能性がかなり低いといえます。
シリコンはシャンプーに含まれている成分の中でもとりわけ無害なものとされているため、シリコン入りのシャンプーを必要以上に排除する必要はないでしょう。
無添加のシャンプーにはノンシリコンと宣伝しているものもありますが、ノンシリコンは髪がきしんだり、指通りを良くするために他の成分を入れていたりする可能性が高くなります。
シリコンは基本的にアレルギーを起こしにくい物質ですが、シリコンの代わりに他の成分を入れることによって、その成分によるアレルギーが起こるかもしれません。
アレルギー体質の人はノンシリコンシャンプーを使用する際にも成分表のチェックとパッチテストを必ず行いましょう。