くせ毛の原因は、生まれつきのものが原因のものと、ダメージなどによる後天的なものに分かれます。
実は、生まれつきくせ毛というのは、日本人ではそんなに多くないのです。
つまり、適切なケアをすればくせ毛はある程度解消できるということ。
ここでは、くせ毛になる10の原因と対策についてご紹介していきます。
くせ毛の原因
くせ毛になる原因は、元々の髪質や毛穴の形によるものもありますが、年齢と共に髪質が変化したり、使っているシャンプーによってくせ毛になってしまったりということがあります。
それぞれの原因を、できるだけ分かりやすくお話ししたいと思います。
髪のダメージ
髪が傷むと、キューティクルがダメージを受け、髪が乾燥しやすくなります。
髪が乾燥すると、しなやかさがなくなり、うねった状態で固まりやすくなるんです。
また、髪が弱くなってヘナヘナになるためうねりやすくなります。
シャンプー
洗浄力の強いシャンプーを使っていると、くせ毛の原因になることがあります。
これらは市販の安いシャンプーの多くが当てはまります。
こういったシャンプーを使っていると、髪はどんどん乾燥してパサパサになってしまいます。
乾燥した髪は「たんぱく乾燥」という状態になっていて、しなやかさがなくなってしまうために硬くなって、うねったまま固まってしまうのです。
朝スタイリングでせっかく伸ばしても、時間が経つとうねってしまいませんか?
それは、
⇒形が変わりやすくなって、うねる
⇒また乾燥して、うねったまま固まる
といったことを繰り返して、だんだん元のくせ毛の状態に戻ってしまうのです。
髪が水分をしっかり含んで、しなやかな状態であれば、うねってもすぐ元に戻れるので、くせが付いた状態で固まることはないのです。
さらに、洗浄力の強いシャンプーは、キューティクルにダメージを与えてしまいます。
キューティクルに保護された健康の髪というのは、水分量は7~11%で保たれており、湿気が多くても35%ほどまでで水分の吸収を抑えることができます。
それに比べてキューティクルがはがれたダメージヘアは、髪の水分を一定に保つことができないんです。
また湿気が多いと、最大で健康な髪の約2倍の68%ほどの水分を吸収してしまいます。
キューティクルがはがれてしまうと、無防備になった髪から栄養や水分が逃げてしまい髪の乾燥を招きます。
こうして水分を吸って太くなった部分と、乾燥して細くなり硬くなった部分が不均一にできてしまうのでくせ毛になってしまうのです。
また髪の毛と髪の毛の隙間が広いのも空気が通りやすく乾燥してくせ毛を手助けしてしまうのです。
ヘアケア
ヘアケアをおろそかにすることで、くせ毛になることがあります。
例えば髪を乾かさずに寝ること。
髪は濡れていると柔らかくなっています。
その状態で枕に髪が押しつぶされると、髪の毛が楕円形に変形してしまいます。
そして、時間がたって乾燥すると、うねった状態で固まってしまうためくせ毛になってしまうのです。
ゴム留め
毎日同じ位置でゴムを止めていませんか?
これも一か所だけに力がかかって、止めた部分の髪の毛が変形してうねってしまいます。
できるだけゴムの位置は毎回変えた方がいいでしょう。
頭皮環境
毛穴が詰まってしまうと、そこからまっすぐ生えてこようとしている髪の毛が圧迫されてしまい、くせ毛となったまま成長してしまいます。
毛穴のの詰まりは、シャンプーで皮脂をしっかり洗い落とせていなかったり、トリートメントのすすぎ不足が原因となります。
シャンプーは毎日するのが基本です。
地肌に残った皮脂は、酸化して毛穴にこびりつくと、シャンプーをしても洗い落とせなくなってしまいます。
湿気、汗
湿気が多い雨の日など、髪がうねることが多くありませんか?
特にキューティクルが傷んでいると、水分のコントロールができず、空気中の水分を吸い込んでしまいます。
そのため、せっかく朝スタイリングで伸ばしても、水分を吸って髪がうねってしまうのです。
汗も同じで、運動した後にくせ毛がひどくなるのは、汗の水分によるものなんです。
遺伝
遺伝による元々の髪質で、くせ毛になってしまうことがあります。
髪の毛のほとんどは、タンパク質でできています。
その中でも、髪の内側のほとんどはコルテックスと呼ばれるたんぱく質でできています。
コルテックスにも2種類あり、
- Oコルテックス(柔らかい)
- Pコルテックス(硬い)
があります。
下の絵が髪の毛の断面図です。
この2つのコルテックスのバランスが半分ずつであれば直毛になるのですが、バランスが崩れていればいるほどくせ毛になります。
もう一つは「結合」によるもの。
髪の内側のタンパク質同士は、接着剤のようなものでくっついています。
接着剤の種類にも2種類あります。
水素結合とジスルフィド結合(S-S結合)です。
このバランスが偏っている場合もくせ毛になります。
水素結合が多いと、濡れるとまっすぐになって、乾くとうねうねになるという特徴があります。
逆にジスルフィド結合が多いと、濡れるとうねって、乾くとまっすぐになります。
また、毛穴の形によるものもあります。
毛穴の向きが、上に向かってまっすぐであれば、髪の毛もまっすぐに生えてくるので直毛になります。
ですが、毛穴が曲がっていて、髪の毛が曲がりながら生えてくると、髪の形が楕円形になり、くせ毛になってしまいます。
ホルモンバランス
ホルモンバランスの変化によって髪がうねることがあります。
産後クセが強くなる理由の一つはホルモンバランスの変化によるものなんです。
女性ホルモンが減少することで、髪がしっかり育たなくなり、うねりが出てしまうことがあるのです。
加齢
大人になるにつれて、髪を黒くする色素である「メラニン」が増えていきます。
メラニンが増えるにつれて、髪は硬くなっていきます。
髪が柔らかいときは、クセが目立たなくて気にならなかったものが、髪が硬くなるとうねりが強く出るため、くせ毛が気になりだすことがあるのです。
さらに年齢を重ねると、女性ホルモンの影響でくせ毛になることがあります。
だいたい35歳前後から、女性ホルモンの減少がはじまると言われています。
女性ホルモンであるエストロゲンは、髪をしっかり育てる働きがありますが、エストロゲンが減少して、髪に栄養がしっかり届かなくなりうねりがひどくなることがあるのです。
また、加齢によって頭皮がたるんでしまって毛穴がゆがむことで、髪の毛の形が楕円形に変形してしまってくせ毛になることもあります。
髪の毛がチリチリになるのはなぜ?原因と治す方法
なぜ髪がチリチリに?髪の毛がチリチリのビビリ毛になる原因は、縮毛矯正の失敗、ダメージヘア、加齢による髪質の変化などがあります。それぞれの原因に合った修復、改善の方法をご紹介していきます。
ストレス
くせ毛の原因には、ストレスや栄養不足なども考えられます。
精神的なストレスや肉体的なストレスがありますが、慢性的なストレスになると、アドレナリンの分泌が多くなります。
そうなると、毛穴が締め付けられたり、毛根の形が変化してくせ毛を引き起こすことになります。
また、髪には栄養が必要です。
髪は主にタンパク質でつくられていますが、ダイエットや偏った食事を続けていると、血行も悪くなり、髪に届く栄養が不規則になります。
その結果、髪が太くなったり細くなったりする部分ができ、くせ毛になってしまうのです。
太さがバラバラでガタガタな髪の毛は直る?原因と改善方法をご紹介
手触りが悪く、表面がでこぼこで太さがバラバラ、硬いし乾燥している髪の毛。こんなガタガタ髪って直るの?対策と改善方法をご紹介します。気になってもできるだけ抜くのはやめておきましょう。
なかなか難しいかもしれませんが、ストレスをできるだけため込まないようにし、規則正しい食生活を心がけることが大切になります。
くせ毛の対策方法
ここまで、10個のくせ毛の原因を見てきましたが、では一体どうやってくせ毛を対策すればいいのでしょうか?
くせ毛の対策方法をまとめてみました。
シャンプー
くせ毛の原因の一つであるシャンプーによる乾燥を防ぐためには、アミノ酸系のシャンプーを使いましょう。
適度な皮脂を残してくれますし、キューティクルも守ってくれます。
特におすすめは、アンククロスオリジナルシャンプーです。
有名美容室のシャンプーなのでクオリティが高く、洗い上がりはしっとり、まとまる髪に仕上がります。
乾燥によるパサつきを防いでくれるので、くせ毛対策に効果的です。
他にもくせ毛対策に効果的なアミノ酸系シャンプーはあります。
髪質別にまとめていますので、以下のページを参考にしてみてください。
髪質別!くせ毛対策に効果的なシャンプーを厳選して紹介
くせ毛は、シャンプーによってひどくなったり、改善したりします。 くせ毛を対策したかったら、トリートメントよりシャンプー選びが大事です。 ここでは、髪質別にくせ毛対策におすすめのシャンプーをご紹介してい ...
トリートメント
傷んだ髪もくせ毛の原因になるので、傷みがひどい場合はトリートメントで補修しましょう。
特にキューティクルを補修する成分が使われていることが重要です。
キューティクルを補修する成分は、
- リピジュア
- ペリセア
- 18-MEA
などです。
キューティクルを補修することで、髪の水分が外に逃げなくなるため、髪の水分量をアップさせ、しなやかな髪を保つことができます。
しっかり保湿された髪は、しなやかで柔らかいため、クセやうねりがつきにくくなるのです。
先ほどご紹介したアンククロスでは、トリートメントも用意されています。
リッチタイプとエクストラリッチがあり、かなり傷んでパサパサな髪でも、エクストラリッチを使うことで補修することができます。
シャンプーと合わせて使うことで、潤いを取り戻してくせ毛を改善するのにかなり効果があります。
■公式ページへ
>>アンククロスオリジナルシャンプー
頭皮クレンジング
毛穴が詰まっていると、髪がまっすぐ生えてこずに、楕円形になってしまってうねうねした髪が生えてきてしまいます。
毛穴に詰まって酸化してしまった皮脂は、シャンプーではなかなか落とすことができません。
そこでクレンジングシャンプーを使うのですが、洗浄力が高いシャンプーを使うと、髪や頭皮が乾燥してしまうので、くせ毛対策には良くありません。
髪や頭皮にダメージを与えずに頭皮クレンジングを行うには、炭酸とオイルを使ったクレンジングがおすすめです。
頭皮の汚れは、油性のものと水溶性のものがあります。
油に溶けるものと、水に溶けるものと考えてください。
オイルクレンジングは、油性の汚れを落とすことができ、炭酸クレンジングは水溶性の汚れを落とすことができます。
ですから、オイルと炭酸のダブルクレンジングができるのが理想的です。
自宅でできるクレンジングアイテムにどんなものがあるかは、こちらのページを参考にしてみてください。 クレンジングシャンプーの一覧です。 クレンジングシャンプーを選ぶ時は、強い洗浄力で皮脂を洗い流すものではなく、オイルクレンジングできるものの方がオススメ。 頭皮の乾燥を防ぐことができるためです。 ミネ ...
クレンジングシャンプー一覧
ヘアアイロン、コテ
ヘアアイロンで髪を真っ直ぐする場合は、できるだけ髪にダメージを与えないように注意しましょう。
髪が濡れているとダメージを与えてしまうので、乾かしてからアイロンをかけるようにします。
アイロン用のトリートメントを使えばより安心です。
温度は170度が最適だとされています。
200度を超えると髪が傷んでしまいますので注意!
時間は5秒以内で、何度も同じ箇所に当てないようにしましょう。
ストレートパーマ
そんなにクセが強くなければストレートパーマをかけてみましょう。
前髪だけなど、気になる部分だけかけるのもいいんじゃないでしょうか。
縮毛矯正
生まれつきのものや、くせ毛がひどい場合は縮毛矯正に頼りましょう。
ただし、髪がかなり傷むので、ホームケアをしっかりしておく必要があります。
パーマ、カラー、縮毛矯正のダメージ対策の方法
パーマやカラーを繰り返していて髪がボサボサになったり、縮毛矯正で髪がボロボロという方もいるでしょう。 美容室でトリートメントしてもらうのもいいですが、ホームケアだって大切! 本当に補修力が高いシャンプ ...
ヘアオイル
ヘアオイルは、くせでまとまらない髪を重みでまとまりやすくしたり、乾燥を防ぐ、湿気の吸収を防ぐなどでくせ毛を対策することができます。
ベタベタするオイルだと使いにくいので、さっと浸透するタイプのオイルを選びましょう。
どんなヘアオイルがあるかは、こちらを参考にしてください。 オススメの洗い流さないトリートメントを4つ厳選してみました。ヘアクリームとヘアオイルを選んでしますので、髪質やなりたい髪にあわせて使い分けてみてください。
おすすめの洗い流さないトリートメント3つを厳選
ドライヤー
キューティクルを守るために、お風呂上りはすぐにドライヤーで髪を乾かすのが鉄則!
髪が乾けばキューティクルが閉じるので、はがれにくくなるからです。
ドライヤーで8割くらい乾かしたら、クセが気になる部分を手で引っ張ってピンとしたままドライヤーで乾かしてください。
乾ききる直前に冷風に切り替えて乾かします。
こうすることでくせ毛伸びてまっすぐにすることができます。
髪は温まると柔らかくなって形が変わりやすい状態になります。
そして、冷えるときにその形のまま固まります。
ですから、伸ばしたまま温めて形を決めて、そのまま冷やすことでまっすぐのままキープできるようになるのです。
ブラッシング
ドライヤーで乾かした後はブラッシングをしっかりしておきましょう。
静電気の出にくい、目の粗めのブラシがおすすめ。
髪が絡まるようなら無理にブラッシングせず、少しづつゆっくり解いていきましょう。
ブラッシングがなぜ、くせ毛対策に効果があるかというと、ブラッシングによって髪の水分バランスが整えられるからです。
髪の内側の水分バランスが一定だと、髪はうねりにくくなるのです。
活かす
そんなにクセが強くないなら、くせ毛を活かしたふんわり系の髪型にするのもアリかも。
ショートでも、ロングでも、パーマをかけたようなヘアスタイルにすることができます。
美容師さんに相談してみてください。
ピン留め
どうしてもまとまらないし、スタイリングしてる時間もないって場合は、ピンで気になる部分を留めてしまいましょう!
くせ毛の予防方法
毎日髪を洗う時に、ちょっと気を付けることでくせ毛の予防ができます。
シャンプーの仕方
低価格のシャンプーは、どうしても髪が乾燥してしまうものが多いです。
シャンプーにお金をかけたくない場合は、シャンプーのやり方を工夫してみましょう。
洗浄力の強いシャンプーでも乾燥させないためには、使う量を減らせばいいのです。
ですが、量を減らせば泡立たなくなってしっかり洗えませんので、シャンプー前の下準備が必要です。
シャンプーをする前に、できるだけ汚れを落とすのです。
まず、お風呂に入る前にブラッシングをします。
ここでほこりなどの大き目の汚れを落とします。
お風呂に入ったら、まずは予洗い(すすぎ)です。
70%くらいの汚れはこれで落ちます。
髪を濡らすだけでなく、4,5分かけて汚れや整髪料をしっかり洗い流していきます。
お湯の温度は38℃くらい。それ以上高いと髪が乾燥してしまいます。
整髪料を多めに付けていて、予洗いだけでは洗い流せそうにないなら、プレシャンプーをしましょう。
シャンプーを少しだけ取って手の平全体に広げてから、髪だけを洗いましょう。
泡立たなくても、整髪料の汚れが取れればOKです。
最後にシャンプーをするのですが、ここまでに汚れが十分落ちていますので、いつもより少なめの量で泡立つはず。
量が少なくて全体に行きわたらないようなら、少しお湯で薄めてからなじませると上手くいきます。
髪よりも頭皮の皮脂汚れを落とすイメージでするのがポイントです。
タオルドライを優しくする
お風呂上りのタオルドライ。
くせ毛対策にも意外と重要なんです。
バサバサっと髪とタオルで摩擦が起こるような拭き方はNG。
濡れた髪はキューティクルが開いているので、摩擦でキューティクルがはがれてしまいます。
タオルドライは摩擦が起こらないように、優しく髪にタオルを押し当てて水分をタオルに移すようにして行います。
こうすることでキューティクルを守って乾燥によるくせ毛の予防になるのです。
まとめ
くせ毛の悩みから解放されるように、くせ毛をまっすぐ伸ばす方法をご紹介してきました。
縮毛矯正をせずにまっすぐにできるので、枝毛や切れ毛に悩んでる女性にもおすすめの方法です。
お金がかかる方法もご紹介しましたが、どれか一つを選ぶなら、シャンプーを変えてみてください。
シャンプーで毎日髪が乾燥していると、せっかくヘアケアをしても台無しです。
くせ毛対策のためにも、少しいいシャンプーを選んでみてください。
>>目次へ戻る