髪のダメージが気になって、トリートメントをしたりマッサージをしたりと日々さまざまな努力をしている人は多いでしょう。
しかしそれでも乾燥やダメージが進んでしまう、と悩む人のために、今回はリバースケアというケア方法をご紹介します。
1.リバースケアとは
通常、トリートメントをするのはシャンプーのあとです。
しかし、リバースケアは通常とは逆の順序でトリートメントを行います。
トリートメントの目的は傷んだ髪に潤いを補給し、キューティクルを整えてきれいな状態にすることです。
表面にただツヤを出すだけのものではなく、髪の深くに浸透して内部から髪を労わります。
コンディショナーは表面をコーティングし手触りをよくしてくれる効果が期待できますが、内部にまで作用するものではありません。
その点でトリートメントとコンディショナーはまったく異なるものです。
トリートメントとコンディショナーは併用することもでき、その際にはシャンプー→トリートメント→コンディショナーの順番で使うことが推奨されています。
それはまずトリートメントで内部に働きかけ、その上からコンディショナーでふたをすることで髪に優しい成分がしっかりと内部に残ると考えられているからです。
しかしリバースケアをするときには、その順番を入れ替え、シャンプーの前にトリートメントをします。
つまりトリートメント→シャンプーの順番です。
いつも使っているトリートメントを使うこともできますし、専用のアイテムもあります。
またトリートメントの前にオイルを髪に塗布することで更なる効果が期待できます。
2.なぜシャンプー前にトリートメントが良いのか
リバースケアで期待できる効果は2つあります。
ひとつは、髪に油分がしっかりと行き渡ることで、摩擦によるダメージを減らしてくれる効果です。
髪の毛を傷めてしまう原因はいろいろとありますが、そのひとつに摩擦があります。
キューティクルは摩擦にとても弱く、シャンプー時に髪の毛同士や手指とこすれるだけでも髪を傷める原因になってしまうのです。
特に濡れた髪はキューティクルが開いてしまっていますので取り扱いには注意が必要です。
しかしシャンプー前にトリートメントをしておくことで、髪が油分に守られるので外からの刺激を受けにくくなると考えられ、ダメージを防いでくれるといわれています。
そしてふたつ目は、ワックスなどの汚れを浮かしてくれる効果です。
汚れが落ちやすくなり、ガシガシと力を入れて洗わなくて済むので、それもまたダメージを減らすのに一役買ってくれます。
3.リバースケアのやり方
では、具体的にリバースケアの方法を見ていきましょう。
はじめに丁寧にブラッシングをします。
根元から毛先までしっかり絡みのないようにしておき、また表面に付着している汚れを取ることでトリートメントなどの浸透をしやすくします。
続いてヘアオイルです。
乾いた髪に揉みこみ、特にダメージが気になる毛先などはたっぷりとつけます。
そしてオイルをよく浸透させるため、乾いたタオルを髪に巻いて10~15分放置します。
時間が経ったら、オイルが塗ってある髪にそのままトリートメントを塗っていきます。
2つをなじませることでオイルの油分が柔らかくなり、ベタつきを残しにくくなります。
そして少しヌルつきが残る程度に軽く洗い流し、そのあとシャンプーをします。
頭皮に汚れやベタつきが残らないよう、指の腹を使ってしっかりと洗っていきます。
しっかり流し、最後にもう一度トリートメントをしてリバースケアは終了です。
もしシャンプーした段階でパサつきやダメージが気にならないようなら、そのあとのトリートメントは割愛することもできます。
このように、リバースケアはいつも使っているアイテムの使い方を変えるだけでできるケア方法です。
ちょっとした工夫で髪のダメージ軽減が目指せますから、日常のケアにぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。